医療関係の労働環境は決して良いとは言えません。そのため、医療現場で働く看護師が、うつ病、燃え尽き症候群などの問題を抱えるケースは決して少なくありません。
労働環境が良くない原因の1つは、看護師の仕事は生死に関わる仕事だということです。看護師とは、病んでいる人を看る仕事です。病んでいる人の回復プロセスには、多くのエネルギーが必要です。看護師はエネルギーを使い心身共に消耗します。
アメリカの医学ジャーナル紙は、看護師が患者の死に触れることが、燃え尽き症候群のリスクとなっていると報告しています。
医療現場は緊張感があるので、労働環境が良いとは言えません。仕事のミスは患者さんの生命を奪う可能性があります。ですが、看護師は日勤の後に夜勤をする、または準夜勤や深夜勤を繰り返すなど、不規則な勤務形態が多いです。しかも長時間勤務なので、慢性的な睡眠不足に陥りやすいです。
ミスを起こしやすい環境ですが、些細なミスでも重大な事故につながります。常に緊張感の中に置かれているため、精神的に余裕がなくなります。このような労働環境の中で実力を十分に発揮できない人も少なくありません。
この他にも、残業代が出ない病院があったり、常に人手不足であったり、先輩や医師からのパワハラが横行するなど、劣悪な労働環境の病院も少なからず存在します。
このような労働環境により、看護師の半数近くが退職して極度の人手不足に悩む病院もあります。今後、医療現場の働き方改革により、労働環境が改善され、医療現場がより働きやすい場になることを多くの看護師が希望しています。
医療現場の労働環境に関する国の取り組みを紹介したサイトもあるので、転職時には目を通しておくことをおすすめします。